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2019年06月07日

発声訓練について思うこと

先日、あるところで「発声訓練」について説明する機会がありました。
ここでいう「発声訓練」というのは「歌」におけるそれではなく、私が経て来た「俳優」「声優」「ナレーター」におけるものですので、その点はご了承ください。

俳優(声優)やナレーターのための「発声訓練」というものは、なかなか科学的裏付けに基づいて実施されていないように思います。
大昔の中学や高校の部活の中での訓練が旧態依然として行われているような印象を受けます。
運動部系の部活では、その昔、うさぎ跳びをさせられていたり、練習中は摂水を禁じられていましたが、さすがに最近は生理学的な研究も進んで、さすがにそんな「無意味」な指導をする部活はないでしょう。それでも運動部系では旧態依然として「体罰」が行われているようでもありますが…。

さて、どちらかと言えば「文化系」の俳優(演劇部)やナレーター(放送部)の部活ではどうなのでしょう?
私は学校のそういうクラブの指導はしたことはありませんが、現在はプロの養成所などのレッスンには講師として呼んでいただいています。
そういうプロの養成所でも、聞くところによれば、講師はレッスン生に対して…

「皆、声が出ていないね。じゃ、発声!」

と呼びかけて、みんなで、

「ア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

とやるそうです(笑)

いやはや、なんとも…

私も十分に勉強をしてきたわけではありませんが、自分がこれまで受けて来た「発声訓練」や、世間で行われている「発声訓練」(ア〜〜〜〜〜!!)については検証をしてきたつもりです。
その中で、私が「問題あり(有害)」あるいは「非効果的」そして「無意味」と判断してきた項目を挙げてみます。

●「外郎売のせりふ」(日常で出て来る発音の難しい言葉には対応できない)
●『北原白秋「五十音」』(♪アメンボ赤いな〜というやつ)
●腹筋運動
●ロングトーン(ア〜〜〜〜〜〜!!)
●スタッカート(特にお腹をへこませさせるもの)
●腹式呼吸(お腹を意識してというやつ)
●大きな口を開けて発音をはっきりという指導
●口の開け方(アイウエオに関して)

あなたのやっている、あるいは受けている「発声訓練」とやらが、上記のいずれかひとつでも該当するようなら、その先生や先輩や部活は「発声」について勉強をしたことのない人だと断言しましょう(笑)

私は世間で行われているところの上記のような指導を論破したいわけではありません。
ただ、無意味、有害、非効果的な訓練をさせるのではなく、「ちゃんと勉強して裏付けをとった練習方法」を後進に伝えてほしいだけなのです。

浅学非才の身で偉そうに言ってすみません

posted by 塾長 at 20:10| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月24日

ア〜〜〜が、オ〜〜〜きい!

いろいろなレッスン現場に行きます。
熱心な人が集まっている養成所などに行きますと、レッスンの前に個々が自主練習というのでしょうか、「ア〜〜〜ア〜〜〜〜ア〜〜〜!」「声出し」ということをなさっています。どうやら発声練習というやつなのでしょう。
ほかにも「アッ、アッ、アッ、ア〜〜〜〜〜」というのも耳にします。

確かに「ア」という母音は強く、大きく出る音なので、「声が出てる〜〜〜!!!!」という満足感や解放感は得られるでしょうね(笑)

以前、このブログにも書いた記憶があるのですが、この「ア〜〜〜〜」という発声は個人的な満足感は得られるのかも知れませんが、声を使う人(俳優、声優、ナレーター、アナウンサーなど)にとっては、あまり有益ではなく、むしろ害になるのではないかと危惧しています。

少し話を戻しますが、ア母音とオ母音は誰でも大きな音で出ます。
人間は急な痛みに襲われたとき、思わず「アッ!」(ア〜〜〜〜ッ!)とか「オッ!」(オ〜〜〜〜ッ!)って言うでしょう?
その時に「発声」のことなんか考えませんよね?
思わず出るところの出やすい音がアとかオなのです。

つまり放っておいても「出やすい音」がアとオなのではないでしょうか?

ところが世間で行われている発声練習とやらは「ア〜〜〜〜」がデフォルトであるようです(笑)
ただでさえ「出やすいア」を使って声帯その他発声器官を鍛えるのですから、ますます「ア」だけが強化されてしまうということにつながります。

その結果を画像でご覧いただきましょう。

アとオ母音を抜き出してみた.jpg

一目でわかりますが、波形が上下に大きく伸びているところがアまたはオの母音です。
つまりアあるいはオの音量(声量)の大きいことがわかります。

実際の音声は著作権やプライバシーの問題もあり、お聴きいただけないのですがお許しください。
ただ、、これはあるCMのナレーションです。
その音声ファイルは、残念ながら非常に聴きにくいというか耳障りなナレーションではありました。
(そのほうが印象に残りやすいといえばそうなので、CMの目的は達成できているかも…www)

耳に心地よいナレーションというのは、「5つの母音の音量レベルが、ある程度揃っているもの」だと思います。眠たくなってしまう可能性はありますが(笑)

こう考えて行くと、「耳に残ること(聴覚的インパクトの強さ)」を目指すのか、「心に残ること(意味的な強さ)」を目指すのかという選択になろうかと思います。
難しいですね〜〜〜!!

例示すれば、ある回転すしチェーンのCMナレーションは前者で、ある焼酎メーカーのCMは後者のような気もします(笑)
具体的に言えないのところが辛いのですが…。
いずれにしても「表現」というのは「内なる何かを自分の外に向かって伝えること、伝わることが目的」ではあると思います。
そういう意味でいずれかが勝っているということではありません。

しかし、発声訓練という狭義で言えば、「ア〜〜〜〜〜」という発声訓練は止めたほうが良いでしょう。
発声とやらを教える側の大きな問題だと思います。

教わる側(受講生、学生、研究生)は教える側(先生、コーチ)の言うことを鵜呑みにしないようにね!
…あ…私の言うことも同様です(笑)

追記■申し訳ありません! 「ある回転すしチェーンのCM」を聴いてみましたが、母音の発声は均等でした(汗)。声帯の使い方が独特で、それによって「音としての印象の強さを目指したもの」であるとわかりました。すみません!









posted by 塾長 at 04:26| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月06日

文節語尾の共鳴が不自然

アクセントや漢字の読みや意味の間違い(イントネーション)…
これらの問題は朗読やナレーション、そして演劇などの科白でも見受けられます。
アクセントや漢字の読みの間違いは「知識」の問題ですが、意味の間違い(イントネーション)は文意をちゃんと読みとれていないことに由来するでしょう。
日本語に限らず、文章の意味を正確に読みとることは重要です。別に芸術的な解釈をしなければならないというものではありません。

さて、これら「アクセント」「漢字」「意味」の問題はともかく、「最近のアナウンサーの発声」には疑問があります。
どういうことかと申しますと、「文節語尾の助詞の共鳴がやけに大きい」という人が目につくのです。
しかも、その文節語尾は「共鳴」のみならず「音程もやけに低くなっている」ことが多いように思います。

文章で例示するのは難しいのですが

おっと、例えば上の文で言うと、「文章で例示するのは難しいのですが」の「が」がそれに当たります。
「が」だけがやけに低い音程で、しかもその「が」だけ「共鳴が大きい」という症例(笑)です。
これはやや偏った感想かも知れませんが、「女性アナウンサー」に目立つように思います。

おそらくアナウンスの講師が新人を教えるときに「文節語尾や、文を切るところは音程を下げるの! そのほうが落ち着いて聴こえるからっ!」というような指導をなさっているのかも知れません。あるいは「あなたは文節語尾が消えるのっ! それだと聴こえないから、ちゃんと大きな声で発声してっ!」などというご指導をなさっているのかも知れません。
その結果、不自然な発声が量産されることになります。

いや、アナウンサーのみならず、「甲子園の高校野球の場内アナウンス」とか「葬式のアナウンス」などでもこの「共鳴と音程の不自然さ」は目立ちます。昔は百貨店のアナウンスや、同じくエレベーターガール(古っ!)のアナウンスでもそういう不自然さがありました。ああ、電車の車掌のアナウンスやパチンコ店の店内アナウンスや歌謡ショーや飛行機の機内アナウンスなどでもそういう傾向がありました(笑)

あ、ふおんじつうわぁ〜数あるぅパチンコホールのぬぁかくゎら〜当○○ホォルにお越しぃくださりぃ〜むぁことにむぁことにぃ〜ぅありがとぉ〜ぐぉざいましたぁ〜

幸いなことに、いまどきはそういう「類型的なアナウンス」というのは少しずつ排除されつつあるようです。
私の地元にある「○ベ○ハ○カ○」のエレベーターに流れているのは有名ナレーターである○田等氏のアナウンスですが、やはりそういう「類型的アナウンス」にはなっていません。ごくフツーです。

「本日は○ベ○ハ○カ○にお越しくださり、まことにありがとうございます。このエレベーターは…」

あれでいいと思います。
妙な節をつけたアナウンスは、現代ではもはや「ネタ」でしかありません。そういう「ネタ」をまことしやかに教えるのはいけないでしょう。
尤も、いわゆる「クライアント」や「スポンサー」が昔堅気の類型信奉者だったらどうしようもないのですが(笑)

ナレーターやアナウンサーは「しゃべる機械」になるべきなのか、「しゃべる人間」になろうとするのか…
そこが重要な分岐点です。


posted by 塾長 at 04:33| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月31日

腹式呼吸

いつごろからか、俳優(声優)やナレーターをめざしている人の多くが「腹式呼吸が発声の基本」という考えになっています。
そしてその考えは脈々と受け継がれ、昨日から今日へ、そして明日へと連綿と続く考え方なのかも知れません。
そしてその考え(もはや「信仰」と言うべきかも)も脈々と受け継がれ、相変わらず腹筋運動とか「アッエッイッウッエッオッアッオッ」というような古風でほとんど効果的でない「発声訓練」につながっているのでしょう。

確かに医学的な見地から呼吸器官に問題のある人は、横隔膜を下げる「腹式呼吸」の練習をしたほうが健康のためにはいいかも知れません。
しかし、発声と腹式呼吸の間にはそれほど密接な関係があるとは思えないバカな私です。

確かに「声を発する」には呼吸のうちの「呼気(吐く息)」は必要です。
しかし、私たちは日常において「声を発する」のに、いちいち「おなか」やら「腹式呼吸」やら意識せずに実行しています。そもそも多くの陸上哺乳類は勝手に自然に「腹式呼吸」もしているはずです。

なのに演劇関係者は、あるいは一部の「歌のご専門家」は、「フクシキ〜」と連呼しますし、「お腹を意識して〜」と繰り返します。
これは矛盾しませんか?
なぜなら演技の基本は「自然にあること」です。そして腹式呼吸もしているのが人間の自然な状態であるはずです。わざわざ「意識」する必要がありません。意識すればするほどおかしな呼吸法(あるいは発声法)になるのではないかと思います。なぜならそれは「不自然であること」だからです。
さらにその「腹式呼吸」やら「お腹を意識」した結果が、「おなかを思い切りへこませて大声を出すこと」というのは滑稽ですらあります(笑)

残念ながら「発声」のことなど勉強していない人が「発声」たらを知たり顔で教えている現場が多いというのが、この国の演技のレッスンの実態なのだろうと思います。
あれ?
私も?!(笑)


「やらなくていいもの」
「やってはいけないもの」
「やらねばならないもの」

それを見極めるには、自身が「考える姿勢」を持たないといけないだろうと思います。
僭越ながら、この国の「指導者」と呼ばれる人たちは「考えさせない方法」ばかりを模索しているように思うのですが…

まあ、ミミズのたわごとだとお思いください(笑)
posted by 塾長 at 03:42| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月08日

発声この信仰なるもの

あ〜〜〜〜〜〜あっあっあっあっあ〜〜〜〜〜〜

昨日も今日もおそらく明日からもそして未来永劫に続くのではないかと思われるア母音による発声訓練。
それは放送部や演劇部やあるいは「声優部」や、そして専門学校やタレント養成所で連綿と続けられるのでしょう。ひょっとすると合唱、コーラスなどの団体でもそうかも知れません。

「お腹を急激にへこませてやる腹式呼吸」(=プッシュアップと言いますが、本来この発声は間違い。「腹式呼吸」そのものが間違いなのではない)とやらも、何回もしなければならない「辛い腹筋運動」とやらも、そして「しんどくて面倒な柔軟体操」とやらも連綿と続けられます。

以前のブログにも書いたような記憶の1ページ。

ある専門学校で私は演技の講師をしていました。そこには私の2年ほど年上の同じ劇団に所属していた俳優(仮にこれをTとします)と、劇団は違えど私より10歳以上歳の離れた元俳優(仮にこれをSとします)がやはり演技の講師として在籍していました。

ある日、Tが私に「学生の滑舌が悪い」ともらしました。そして続けて「口の開け方が小さいから発音が悪いんやね〜」と言うので、私はすぐに「いや、発音と口の開け方はほとんど関係が無い」と言いましたが、Tは信じません。
そこで私はTにその場で実演して見せました。

具体的にどのように発音したか音声を聴いていただいたらわかると思うのですが、最初は大きな口を開けて、すなわち世間でよく言われている「母音の口の開け方」に基づき、かつ、舌をあまり動かさずに発音したのです。
次に、口はほとんど開けないで「舌の動き」だけで発音しました。

この音声を聴いたTがなんと言ったか?
このTも「専門学校の講師」ですよ?

「やっぱり最初のほうがはっきりしている」

と言うではありませんか?!?!?!
たぶん「意地」でしょう(笑)

後日、年配のSも同じようなことを言いました。
「学生にはもっと口を大きく開けてはっきりしゃべるように指導してるんや〜」

私はこれら2つの事例はもとより、ほかの多くの訓練を見たり、多くの講師の先生方の発言を聴いていて、「発声というのは信仰に近いものだ」と考えるようになりました(笑)

信仰の最大の敵は何だと思いますか?
それは「疑い」です。
科学はその「疑い」を解明しようとする行動です。つまり宗教にとって最大の敵は科学的思考なのです。
だからかつて宗教(信仰の集合体?)と科学は対立し、多くの不幸(魔女狩り、宗教裁判、そして戦争にも利用された)を招いたのです。
双方は元来「人間とは何か」ということを考えるという同じ目標を持っていたはずなのに残念なことです。

私は世間で行われている「発声訓練」とやらを否定するものではありません。
「腹式呼吸」を教えるのもいいでしょう。しかし、哺乳類なら原則として腹式呼吸をしています(笑)
口を大きく開けて声を出すのもいいでしょう。しかし、それは発音の観点ではなく共鳴の観点です。
外郎売をやってもいいと思います。しかし、それで「発音」のすべてが向上するわけではありません。
アイウエオの歌を教えてもいいでしょう。でも、その歌の由来について解説できるほどならそれが発声にはあまり役に立たないこともわかるでしょう。
腹筋運動をさせてもいいと思います。しかし、何のためにという「理由」を正確にわかった上で、正しい方法を、そして効率的な訓練を実施しましょう。これは「柔軟体操」についても言えます。

クラブ活動の指導者、専門学校の講師、タレント養成所の講師、それらは別に何かの公的機関の試験を経て採用された人たちではなく、なんらかのツテやコネでその立場にいる人たちです。
決して「そのために勉強した人たち」と言いきれないのが実情です。
でも、そんなことはどうでもいいではありませんか?
さまざまな経験は何よりの強みですし、その経験談は後進の糧になることでしょう。
でも、自分が「教える立場」になってからでもいいので、「勉強」して、その結果としての指導を行ってくれれば…

演技そのものは「表現」ですからさまざまな価値観があっていいはずです。
しかし、「発声」は「技術が半分を占める」ともいえますので、その「半分」については、正しく、かつ効果的、効率的なものでないといけません。
自分の指導する発声の理論と訓練方法を常に疑い、より正しく、より効果的な、効率の良い指導を目指したいものです。

人間は、一生「未完成」なのです。それが講師であっても生徒であっても…




posted by 塾長 at 17:04| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月30日

歯並び(歯列)と発音

俳優(声優)やナレーターの業界に進みたいと思っていらっしゃるかたの中には「歯並び(歯列)」に関して不安を抱いていらっしゃるかたもいるのではないでしょうか?

極端な例ですが、専門学校やタレント養成所などで「あなたは歯並びの悪さが原因で発音が悪い」と指摘されているようなかたもいらっしゃることでしょう。そして講師から「それを治さないと無理だと思う」などと言われているかも知れません。
確かにケースバイケースですが、そういう「歯並び(歯列)」が原因で発音が悪いこともあります。

例えば、前歯の1本が抜けているとサ行などの子音がハ行に近くなってしまうこともあるでしょう。
また上の前歯の並びがかなり乱れていて、タ、ナ、ラ行などが発音しにくい(というか、不明瞭になりがち)ということもあるでしょう。
あるいは上の左右の奥歯が本来の歯列ではなく、内側に生えてしまっていてカ行の発音に問題が生じているようなケースもあると思います。

しかし、今までの私の経験だけで言えば、「発音を良くするために歯列矯正しなければならない人」というのはほとんどいませんでした。皆無と言っていいくらいです。
もちろん俳優などは顔出し出演しますので、「きれいな歯並び」のほうが有利ではあると思いますが、こと「発音」に関しては「歯並びの悪さ」と「発音の悪さ」は直結していないケースがほとんどでした。

この問題に関して、私は絶対の自信を持つ者ではありません。
しかし、「発音の悪さ」が歯列に起因するものであるのか、あるいは他に問題があるのかということについて、「発声」の先生は安易に判断を下すべきではないと思います。受講している人は安直に信じてはいけません。
また、歯医者さんだからと言って「発音の専門家」ではないので、歯医者さんに安易に頼るのも問題です。

発音の問題は個々に違います。
また発音の問題は正確な知識を持った人に判断してもらうのがベターです。
その上で、医療的な処置が必要になることもあるでしょうね。
「歯医者に行けば良くなる」と安易に判断しないことが重要です。

posted by 塾長 at 01:48| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月15日

開けるな! 閉じろ!

今日は「発音」に関する質問を頂戴しました。
常々申し上げているように「発声」の問題は個別にあるので、その問題の原因究明と対策はさまざまです。
中でも「発音」の問題は特にパーソナルなものですので、できれば個人レッスンなどで改善策を提示してもらうほうがいいと思います。全員で「ア〜〜〜〜〜〜」とやるようなレッスンではなかなか改善方法は入手できません(笑)

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【質問】
ラ行が弱くて悪戦苦闘しております。
最近、家で読んでいた文章で、次のような言葉があったのですが、舌に神経が通ってないのではないかと思われるくらい(苦笑)、コントロールできません・・・

「感じているのなら」(「るのなら」とナ行音とラ行音が連続している)
「認められる」(ラ行音が3つ連続)
「受け入れられる」(ラ行音が4つ連続)
「恐れれば恐れるほど」(同じラ行音が連続、ラ行音が連続)

口の開け方(唇の形)、舌の位置など、気が付くことはいろいろ試行錯誤して見るのですが、呼気も弱いのではないかと思えてきました。

自分の意思を口に出すときは、比較的、伝えたいという意思の強さで自然に呼気も強くなるようなのですが、文章を読むときは、とたんに弱くなっている気がします。
弱いといいますか、一点に向かって息が吐かれずに、ぼわっと分散される感じです。

【回答】
「ラ行」の発音ですか…「呼気」はたぶんあまり関係がないように思います。
「息が一点に向かって吐かれていない」というのは実際にそうなのか、単なるイメージなのか、あるいは別な問題が絡んでいるのか、それらは発声の状態を実際にチェックしてみないと原因も対策も出て来ないように思います。すみません。

さて、タ行、ダ行、ナ行などと同じく、ラ行も原則的には舌先および舌中の筋肉の問題であることが多いのですが、明瞭に発音しようという意識が強すぎると却ってうまく発音しにくいものです。

同じラ行の発音でも、「ラ行音が2つ以上連続すると言いにくい」という状況もあれば、「○の後に来たラ行が言いにくい」というケースとか、「ラは言いやすいが、リがしんどい」というケースなど、発音の問題はさまざまにあるでしょう。またアクセントによって言いやすかったり、言いにくかったりというケースもあります。

ひとまず例によって私の「真逆訓練」(注)が役に立つかも知れませんので方法をお伝えしますと、「口を閉じて、しかも上下の歯を合わせた状態」すなわち普通に「口を閉じた状態」で、何回かその「言いにくい文章」を音声化させます。
このとき唇は意識しないで動くに任せてください。まったく動かさないということではありません。自然に任せるのです。

ひょっとしたらこれで舌がよく動くようになり、ラ行音の発音がしやすく、明瞭になるかも知れません。
あ、「ラ行音」だけじゃないけど(笑)
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すると質問者様から下記のようなご報告がありました。
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岩鶴先生

できました!(^^)
え?どうして発声できるようになったのでしょう・・・

舌の位置も感覚もよくわかります。
母音読みしても、なかなか言えなかったのです。

え?え?本当になんで?!?!

ありがとうございました!!!
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良かったですね〜!
これで安心して家族旅行にも行けますね!
喜びの声が続々と!

発声を教える先生の中には「発音を良くするには大きく口を開けて」という人がいますが、これでやはり「口の開け方」は発音の明瞭さをあまり約束しないということが理解できると思います。
「口を大きく開ける」のは原則として「共鳴」訓練です。発音の明瞭度を上げることにはまずつながりません。

さて、口を閉じるとどうしても発音が不自由なので、舌が自由になりたがって、普通に発声したときによく動くようになります。筋肉が活性化されるのですね。
さらに共鳴も「口を閉じる」ことによって口の前に集まります。

質問者様、ありがとうございました!!


(注)岩鶴は演技や発声において「世間でよく〈当たり前〉と言われていることの【逆】にこそ真実がある」と思いこんでいる。特に「発声」についてはその「真逆理論」で多くの効果的訓練方法を開発しているんだかどうだか。





posted by 塾長 at 20:42| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月09日

発話障害あるいは吃音

お恥ずかしい話なのですが、私は演技や朗読やナレーション、果ては発声まで教えている立場にもかかわらず、実は「吃音」の症状があるのです(笑)
昔はそれほどでもなかったのですが、歳を取るとともにだんだんひどくなってきました。
発声のアドバイスをするときでも時々…

「す、す、す、すぉ、そ、そ、そ、それ、で、は、は、はっす…はっす……はっすえい(発声)が、う、う、ううまく、で、で、できる、できる…と…おおおおお、おもおもおもいます」

というようになることがあります。
もういちど言いますが、私は「発声」を教えています(笑)

同時に、あろうことか発話障害を起こすこともあります。言いたいことはあるけれど、思いが多すぎるのか、あるいは考えをまとめられないのか、言葉が音声化されないことがあるのです(笑)
「思い」がのどに詰まってしまうのでしょうか(笑)
そういうときは不自然に無言になったり、「ん〜〜〜〜〜〜〜」とか「う〜〜〜ぐっ……ぐっ……ぐっ〜〜〜」とか言っています(笑)
でも、歌うときや、演技でセリフを言うときや、ナレーション原稿を読むときなどは比較的スラスラと発声します(笑)

あ、そうそう。
ひどいときは、呼吸困難を起こすこともあって、そのせいで発語できないこともあります(笑)

自分の本音や考えに集中しすぎると発声はスムースにできません。
だからと言って、自分のこころを客観視しすぎると表現は弱くなります。
主観と客観のバランスを取るのは難しいですね〜。
こんな風に文章では吃音も出てきませんし、比較的「すらすら」と書けます(笑)

こんな私に習う人……
奇特なかたがたです。
心からお礼申し上げます
posted by 塾長 at 00:31| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

朗読・ナレーション無料体験講座 第1回「発声」

いよいよ朗読・ナレーション無料体験講座の開講です!

今日は第1回「発声」講座です。

発声はその仕組みや理論や訓練方法を説明するだけでも相当な時間を要します。
世間の体験講座ではごく初歩的な「訓練方法」だけをなさるのかも知れませんが、私はどうも「性分」というのか、たっぷり説明しようとしてしまうのです。で、時間がなくなってしまう…。
反省しているつもりなのですが、結局は反省していないのでしょうねぇ…。

そこで事前にメールでたくさんの資料をお送りしておいて、今日は受講生の皆さまからの質問にお答えすることをメインにしました。ははは、このほうがやっぱり楽でしたね。

最初の30分ほどは「発声」の仕組みや理論を説明するとともに質問にお答えして、そのあと少しだけ実際の訓練をしました。
それらでウォーミングアップして、いよいよCM原稿を映像に合わせてナレーションしていただきました。

15秒のテレビCMを2本実習したのですが、なかなか皆さん発音やアクセントも良く、また短いのにうまく尺に収めてくださいました。
収録した映像は後日、受講生の皆さんにお送りします。

次回は3月11日「朗読」です。絵本の朗読をします。
前日の10日(月)まで受講希望を受け付けていますので、ぜひご参加ください!
(詳細および受講申し込みは上記ヘッダーから〜)
posted by 塾長 at 22:33| Comment(4) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ま〜た、言ってる!

プロ野球の新人研修が行われました。

反社会的勢力との接触を避けることやらドーピングに関する話などがなされたようですが、どうにも気に入らないのは「インタビュー時での受け応え」のような講座で某有名アナウンサーが講師になって、選手と直接シミュレーションしてのひとこと。

「○○!(まず呼び捨て) ちょっと早口だよ! そう言われたこと、ない?!」
まあ、ここまではいいかも知れません…。年上なんだから若輩を呼び捨てにしてもいいでしょう。私はしませんが(笑)
しかし、次に言ったひとことが問題です。これは去年、阪神タイガースの藤浪選手にも言っていました。

もっと口を開けて!

これですわ〜問題は〜〜〜。

この某有名アナウンサーの言う「口を開ける」というのは「口唇の動きを大きくしろ」だと思うのです。
しかし、それによって何が得られるというのでしょうか?

口の開け方なんか関係ありません!
仮に音響的にどうこう言うなら「口の奥の容積」が問題であるだけです。
しかし、それはアナウンサーやナレーターが意識すべきことであって「野球選手」にソレって必要ですか?
あん???
野球ができなくなったときのためにこの某有名アナウンサーさんはこのM井選手を自分の事務所にナレーターあるいはアナウンサーとして所属させてやろうという親心でしょうか?(笑)
たぶん、違うでしょう(笑)

早口でもよろしいがな。別にテレアポの仕事をするわけではありません。
当面の仕事は「野球」です。
野球で必要なのはチームメートに意思や戦術を伝達できる「強い声」です。

訳の分らん奴が「講師という仕事」を得ているというひとつの証拠です。
posted by 塾長 at 03:07| Comment(0) | 発声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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