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2021年01月04日

「売られていった靴」を朗読するためのヒント 〜その1〜

「朗読」はいつぞやこのブログで述べたように「映像や画像なしで、音声のみで情景や心象を表現する」ものです。
身近な例で言えば、大人が子供のために昔話を聞かせたり、絵本を読み聞かせるようなものです。(絵本の場合はビジュアルが当然ありますので、やはり「情報量」が多いし、文章も子供向けなので、わかりやすい言葉を使っていることでしょう)

さて、朗読における読みのスピード、さらには文体については、これもすでに解説をしましたが、やはり中心となるのは「表現」でしょう。

「表現」というのは演技の解説でも申していますが、内的動詞(心理行動)を言語行動(セリフ)あるいは身体行動(行為)を使って「表に現したもの」です。(もちろん言語行動と身体行動の両方を用いることが多いのは事実です)

「感情」と呼ばれる「喜ぶ」「怒る」「哀しむ」「楽しむ」も内的動詞の一部です。

しかし「表現」(内的動詞を出力させること)は単に「感情」を露出することではありません。人間の心理はもっと複雑です。
例えば「喜ぶ」時でも笑顔を見せることもあれば涙を見せることもあります。またその両方(泣き笑い)という表現をすることもあるでしょう? 「感動」という時などはそうですね。

「怒る」もそうです。人によっては、泣きながら怒る人もいるでしょう。これは「哀しむ」という心の動きを伴った「怒る」という行動です。
内的動詞の出力、すなわち「表現」というのは複合的心理行動の表出だと言えるでしょう。
さて、以上の説明を踏まえて「売られていった靴」という新美南吉の小説をもとに解釈と表現を考察してみます。

この作品を朗読してみようとお考えの方や、「朗読ってなぁに?」とお考えのかたの参考になれば幸いです。

まずは「青空文庫」にある原作を記載しておきます。
読んでみてください。

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売られていった靴   新美南吉

靴屋(くつや)のこぞう、兵助(へいすけ)が、はじめていっそくの靴(くつ)をつくりました。
するとひとりの旅人(たびびと)がやってきて、その靴(くつ)を買いました。
兵助は、じぶんのつくった靴(くつ)がはじめて売れたので、うれしくてうれしくてたまりません。
「もしもし、この靴(くつ)ずみとブラシをあげますから、その靴(くつ)をだいじにして、かあいがってやってください。」と、兵助(へいすけ)はいいました。
旅人(たびびと)は、めずらしいことをいうこぞうだ、とかんしんしていきました。
しばらくすると兵助は、つかつかと旅人のあとを追っかけていきました。
「もしもし、その靴(くつ)のうらの釘(くぎ)がぬけたら、この釘(くぎ)をそこにうってください。」
といって、釘(くぎ)をポケットから出してやりました。
 しばらくすると、また兵助は、おもいだしたように、旅人のあとを追っかけていきました。
「もしもし、その靴(くつ)、だいじにはいてやってください。」
 旅人(たびびと)はとうとうおこりだしてしまいました。
「うるさいこぞうだね、この靴(くつ)をどんなふうにはこうとわたしのかってだ。」
 兵助(へいすけ)は、「ごめんなさい。」とあやまりました。
そして、旅人のすがたがみえなくなるまで、じっとみおくっていました。
兵助は、あの靴(くつ)がいつまでもかあいがられてくれればよい、とおもいました。
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短かい作品です。
読むのにそれほど困難はないでしょう。
私は教え子たちに「暗唱できるようになっておきなさい」と言います。
何かのオーディションの時に「特技」になるかも知れないからです(笑)

さて、次回からはこの本文を解釈していくことにしましょう。


posted by 塾長 at 01:09| Comment(0) | 朗読 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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