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2016年01月15日

演技系講座 第18回 「ナチュラルとスタイル」

新年最初の「梯雲演戯ワークスタジオ」は演技系講座から始まりました。
塾生の皆さん、今年度の講座もあと僅かですが、宜しくお願いいたします。

さて、最初とは言え、都合でお休みになったかたが多く、今日は3人だけの受講でした。
例によって冒頭に質問を受け付けました。

質問■あるひとつの作品(演劇、テレビドラマなど)の中で、若い俳優は日常的にセリフのやりとりをしていて、ベテラン俳優たちは時代劇調のセリフ表現をしていた。このことに違和感を覚えたのだが、こういう表現はいかがなものなのだろう? また、それは演出なのか?

解説■通常、「作品の基準となる表現トーン」は演出が決めます。具体的には俳優の表現を観て、あるいは聴いて「そういうトーンだ」という認識を演出が示せばほかの俳優も暗黙のうちに基準トーンを理解します。
昨今のアニメの実写版みたいなテレビドラマの演技もそのようにして決まります(笑)
話がやや後戻りしますが、「基準トーン」というのは「ナチュラル(日常的)からスタイル(様式的)まで」のどのあたりを基準にするかということです。

ナチュラル(日常的)------------------------------------------------スタイル(様式的)
ex:電車内のおばちゃんたちの会話             ex:歌舞伎や狂言など

上記はいわゆる「表現の幅(レンジ)」です。
乱暴に例示しますと、スタイル表現の代表格である「歌舞伎」の中にも「和事(わごと)」と「荒事(あらごと)」という大きな分類があって、おそらく(これも乱暴ですが)「荒事」は極端な「スタイル表現」でしょう。そこを基準にして考えると「和事」はそれより「ナチュラル」に寄っていると考えられます。

では、ナチュラルに相当する表現について考えてみましょう。
たとえば「朗読」などはどうでしょうか?
地の文を読むときはいささかナレーション(様式)に近くなるようですが、セリフを言うときは「ナチュラル」に近づきますね?

このようにひとつの「表現形式」の中でも部分によって、あるいは場面によって「表現の幅」を私たちは使い分けます。ですから、どのあたりを基準にするかを決めることは重要ですが、表現は「ナチュラルとスタイルの間で揺れる」ということが言えると思います。
ただ、同じ作品の中で、同じシーンに登場している人物同士の表現トーンの基準があまりに離れていると違和感は生まれます。

男A「そこもとは拙者と一献酌みかわしたいと御所望だったな」
男B「言ってねぇよ〜、んなこと〜」

いったいどういう二人でしょうか?(笑)

また、やはり「演出」なのでしょうけれど、時代劇などでも髷(もちろんカツラ)を結って、裃、袴の若い侍二人が下城の途中、
侍あ「メシ、どこに食いに行くゥ?」
侍い「あ、ワリぃ、今日、殿に呼び出しくらってってさぁ〜」
というような軽い会話表現をしているのを見ると私のような頑固者は違和感を覚えます。
これは「時代」のトーンと「表現」のトーンのずれを感じるためでしょう。尤も、「その時代」にどんな日本語を話していたのかなどという時代考証はあまり意味はないかも知れません。
方言でもそういうことがあります。テレビドラマなどでは「全国共通方言」みたいなものがよく使われます。
「いかにもその土地の言葉らしい」と思わせるものですが、実際の方言とはいささか違います。その結果、土地のかたからは「うんにゃ、あれはおらほの言葉ではねぇでやんす」思われてしまいます。でも「全国共通方言」にすれば正に「全国」の多くの人に内容がわかるということも言えるのです。

表現には「幅」と「揺れ」があります。
どこを基準にしてもいいのですが、ナチュラルにしろスタイルにしろ、それが「単なる形式」「かたち」にとどまっていると、演技を見る人には「違和感」しか与えないかも知れません。
「【かたち】を生み出す心に思いを馳せる」(スタイルからナチュラルへのアプローチ)
「【こころ】を美しい形にする」(ナチュラルからスタイルへのアプローチ)
という意識が必要ではないかと思います。

このような「座学」で今日のレッスンは終始してしまいました(笑)
いささか後ろめたかったので、レッスン後、ケーキ付きのお茶会をいたしました(笑)
幸いなことに塾生のお一人が「進路相談」を持ちかけてくださいましたので、それでまた放課後レッスンをすることができました(笑)

今年も宜しくお願いいたします
posted by 塾長 at 09:41| Comment(0) | 演技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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