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2015年10月06日

起承転結あるいは序破急 ‐その2‐

さて、前回は「私たちは物語を登場人物の行動・行為で覚えている」ということと、「言語表現(セリフ)と身体表現(行為)では後者に優位性がある」ということを話しました。

例えて言うなら「行動」「行為」は人間の骨格のようなもので、「セリフ」は筋肉や内臓みたいなもんでしょうか?
骨だけではシンプル過ぎて面白くないかも知れませんし、肉だけではグニャグニャで頼りないですね。

さて、また「浦島太郎」のあらすじを例に説明しましょう。

@浦島太郎は漁のため浜に出る。
Aそこで子供たちにいじめられている亀を見つける。
B亀を助けようと思う。
C子供たちを諭して亀を助ける。

細かいですが、まあ、冒頭はこんな行動でしょう。語尾はすべて「動詞」のはずです。
さて、Cの結果、次の行動が展開されることになります。

D亀に感謝される。
E竜宮城に誘われる。
F竜宮城とやらに惹かれる。
G亀の背に乗り、竜宮城に向かう。

やはり細かいのですが、動詞が連続しています。
当然のことながらGが次の行動のきっかけになります。

H浦島太郎は竜宮城に着く。
I乙姫たち竜宮城の住人の出迎えを受ける。
J乙姫に恋をする。
K竜宮城で歓待され、滞在する。

ずいぶん佳境に入ってきました。やはりKが次の行動および展開のきっかけになります。

L竜宮城で楽しく過ごす。
M故郷のことを忘れる。
N突然、「故郷に帰りたい」と思う。
O乙姫に別れを告げる。

そして…

乙姫から「決して開けてはいけない」と注意された「玉手箱」を、そして様々な宝物も受け取り、やはり亀に送られて陸にたどりつくと、元いた漁村には知らない人ばかりがいて、自分の住んでいた小屋も荒れ果てていました。ほんの短い間だと思っていた竜宮城滞在期間は、実は長い長い歳月だったのです。
そこで「決して開けてはいけない」と言われていた「玉手箱」を開けると、浦島太郎は老人になってしまいます。乙姫の贈り物「玉手箱」は「過ぎ去りし時間」だったのでしょうか。
めでたし、めでたし…

え?
何を言いたいのかって?

つまりドラマは「起承転結」という構成で成り立っていることをご説明したかったのです。
ただ、「起」と「承」はひとまとめにすることもできます。
例えば、@とAを合わせて「漁のため浜に出た浦島太郎は子供たちにいじめられている亀を見つける」というようにできます。
ところが「転」の部分、すなわち「亀を助けようと思う」というのは内面的ダイナミズムを伴います。なぜなら「助けないでもいい」からです。
おそらくスタニスラフスキーはこの「転」の部分を「欲求」と考えたのではありますまいか?
私なんぞに解釈されるとはスタちゃんも不本意でしょうが(笑)

それぞれのブロックの3番目(転)の行為・行動をみてください。
非常にエモーショナルです。心が動揺しております。これこそが「人間的」と言えるものではないでしょうか?

もちろん独自の解釈もできますし、それによって浦島太郎の内面的ダイナミズムを創作することができます。
これがドラマの面白いところですね!!

さて、そういうことをご理解いただけたなら次のことを説明しておきます。

「起承転結」は比較的新しい物語構成で、元は「序(じょ)破(は)急(きゅう)」という3段階の物語構成でした。この「序破急」は能から生まれた構成です。
すでにおわかりだと思いますが、行動の中で最もエモーショナルであり、劇的なのは「転」であり「破」ということになります。

最も小さくはセリフの中に、
そのカットの中に、
シーンの中に、

そこに「起承転結」もしくは「序破急」を見つければ、自分の役が最も重要視しないといけない「行為」「行動」がみつかります。
このことは以前に書いた記事『演技系講座 第11回 「超課題」』と関連があります。
併せてお読みくだされば幸いです。

(続く)


posted by 塾長 at 08:32| Comment(0) | 演技 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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