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2014年04月05日

大阪・新歌舞伎座(なんば)の苦い思い出 その三

「お前、もう帰るんか?」
「はい、今日はもうハネました(出番が終わった)ので…」
「お前、ギャラ泥棒みたいなやつやな」
「…」(意味がわからない)
「お前のこと、これから〈ドロボー〉って呼ぶからな」

この日以来、この大部屋俳優は私を〈ドロボー〉と呼び始めました。

「ドロボー、タバコ買いに行ってこい」というようにです。
また、「挨拶のしかたが悪い」と言って、毎回「自分のところでは正座して挨拶しろ」と言うのです。
そこで私がその時から正座して挨拶すると下げた私の頭を殴るのです。

再度「大部屋」の見取り図です。
新歌舞伎座の大部屋のコピー.jpg
私は部屋の中央で挨拶して、左の子供部屋に向かうのですが、この男は「毎日、大部屋の俳優全員に挨拶して回れ」と言いつけました。
新歌舞伎座の大部屋のコピー2.jpg

そんなある日、この男の財布がなくなったらしいのです。男は楽屋で「ドロボーや! こいつは本物のドロボーや!!」と激昂しました。もちろん私はそんなことをしません。
男は私に「財布返せ! こら、ドロボー!」と詰め寄りました。
さすがに日ごろから見るに見かねていたのでしょうか。その男の隣の俳優が「いい加減にしろ!」と叱責してくれました。この俳優さんは日ごろから私たち子役に何かと目をかけてくれている人で、私の「全員への挨拶」でも「1回だけ全体にしたらええねん。ボクにはしなくてええから」とも言ってくれました。
お陰でその場はそれで収まったのですが、やはりあの男は他人に、特にその隣の俳優さんに見られないところで私の頭を挨拶代わりに殴りました。

これが千秋楽まで毎日続いたのです。

別にいわゆる「大部屋俳優」を差別するつもりはありませんが、いろいろと不満やストレスが溜まっているのでしょうね。競馬やパチンコにのめりこんでいる者、さらには薬物などに手を出しているものもいたようです。
殴られていることは親にも言えませんでね…。言ってどうなるものでもないし、舞台に穴をあける(休む)わけにもいきません。殴られるのがわかっていて小屋に行き続けるのは辛かったものです。
今ならどうでしょう?
たぶんあの男は解雇されるでしょうね(笑)

子供でまだ理解できない私は単純に
「もっと芝居がうまくなろう。そうすればあんな奴に殴られることもなくなる」
と考えました。

これが次の「苦い思い出」につながるとは………

(つづく)
posted by 塾長 at 13:54| Comment(0) | エッセー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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